2026年5月2日土曜日

第47回:AI開発でも、結局プロジェクトマネジメントが重要になる

1. はじめに

独力+AI活用で月商1億円を目指している。

最近、開発用PC、確認用端末、ChatGPT、Cursor、自動テスト、ドキュメントを組み合わせながら、かなり本格的に開発を進めている。

AIを使うと、実装スピードは確かに上がる。

アイデアを整理できる。
実装指示を作れる。
コードを書ける。
テストも作れる。
ドキュメントも整備できる。
ブログ記事まで書ける。

ただし、ここまで進めてきて強く感じることがある。

AIを使うほど、プロジェクトマネジメントの考え方が重要になる。

AIがいるから管理が不要になるわけではない。
むしろ逆である。

AIを複数使い、PCも複数台使い、ドキュメントも増え、試験も増えてくると、役割分担、進捗管理、課題管理、不具合管理、制限事項管理、Close条件がないとすぐに混乱する。

最近、そのあたりの整備がかなり進んできた。


2. AIは作業者になるが、管理者ではない

AIは強力な作業者である。

しかし、AIはプロジェクト全体の責任者ではない。

AIは言われたことをやる。
ただし、たまにズレる。
実装してほしいのにドキュメントを直す。
YES / NOで聞いているのに曖昧に返す。
修正済みと言いながら、確認条件が弱い。
前提が変わっているのに、そのまま進めようとする。

だから、人間側が管理しなければならない。

自分はPMPの資格を持っていることもあり、プロジェクトマネジメントの考え方はかなり意識している。

人間のチームでも、役割、責任、進捗、課題、リスク、完了条件が曖昧ならプロジェクトは崩れる。

AIを使う場合も同じである。

むしろ、AIは速く動く分、管理が弱いとズレも高速で積み上がる。


3. 役割分担がかなり整理されてきた

現状、開発体制はかなり整理されてきた。

ざっくり言うと、以下の役割分担である。

領域役割
開発用PC実装、修正、ビルド、自動テスト、PR対応
確認用端末実機UI確認、シナリオ試験、スクリーンショット、再確認
ChatGPT方針整理、指示文作成、記事化、判断補助
Cursor実装作業、修正、テスト追加、ドキュメント更新
ドキュメント正本ルール、残課題、制限事項、試験結果、進捗記録

以前は、確認用端末にも実装をさせようとして、やや混乱した。

しかし今は、開発用PCを主戦場にし、確認用端末は常時並行開発ではなく、節目レビューや実機確認に寄せる形になっている。

これはかなり良い。

開発用PCは作る。
確認用端末は見る。
確認用端末がP0/P1を出す。
開発用PCが直す。
確認用端末が再確認する。

この流れが見えてきた。


4. 制限事項とブロッカー管理も整ってきた

最近かなり重要だと感じているのが、制限事項とブロッカー管理である。

試験をすると、いろいろな問題が出る。

ただし、それらを全部同じ扱いにすると混乱する。

本当に今すぐ直すべき不具合。
既に分かっている制限事項。
まだ未実装の範囲。
後回しにしている機能。
上流の問題が原因で確認できない下流工程。

これらを分けないと、同じ問題を何度も報告してしまう。

そこで、既知ブロッカーや制限事項を管理する台帳を整備した。

この台帳では、以下を整理する。

  • 既知ブロッカー

  • 制限事項

  • 何が何にブロックされているか

  • 再開条件

  • 開発残課題との関係

  • 後回し機能との関係

  • 開発用PCが対応すべきか

  • 確認用端末が再試験すべきか

これにより、確認用端末が同じ制限事項を毎回P0/P1として量産することを防げる。

また、上位ブロッカーが未解消なのに、下流工程を無理に何度も試験する無駄も減らせる。

これはかなりプロジェクト管理らしい整理になってきた。


5. 「Fixed」と「Confirmed」を分ける考え方

不具合管理で特に重要なのが、Close条件である。

開発用PCが直しただけでは、完了ではない。

開発側が修正した状態は、あくまで Fixed
確認用端末が再確認して、実際に解消を確認した状態が Confirmed

この考え方を明確にした。

これは非常に重要である。

開発側は「直した」と思っている。
でも、確認側で見ると直っていないことがある。
別の状態では再発することもある。
期待した改善と違うこともある。

だから、BOSPCが直しただけではClose相当にしない。
Surfaceが再確認してConfirmedになって初めてClose相当とする。

このルールが入ったことで、かなり品質管理らしくなってきた。


6. 重複指摘と無駄な再試験を防ぐ

確認用端末で試験を回すと、同じような指摘が何度も出る可能性がある。

たとえば、上流の問題が原因で後続画面に進めない場合、下流の確認項目が全部失敗する。

そのたびに新規P0を作っていたら、残課題が爆発する。

そこで、今は以下の考え方を入れている。

  • 同一不具合を重複登録しない

  • 上位ブロッカー配下の下流工程を無理に繰り返し試験しない

  • 制限事項を毎回P0/P1として量産しない

  • 上位ブロッカーが未Fixedなら、下流工程はBlocked byとして整理する

  • 別原因の問題なら新しいIDを採番する

これは、AIを使った試験運用ではかなり大事である。

AIは指示すれば真面目に試験してくれる。
しかし、前提を管理しないと、同じ問題を大量に報告することがある。

だから、試験そのものだけでなく、試験結果の整理ルールが必要になる。


7. 完了報告もかなり整ってきた

開発用PC側の完了報告も、かなり整ってきた。

今は、単に「作業しました」ではなく、以下のような項目を求めるようにしている。

  • 作業ブランチ

  • commit hash

  • push先

  • 変更ファイル

  • 実装内容

  • 実行した確認

  • 省略した確認と理由

  • 初期公開への進捗率

  • 正式公開への進捗率

  • 前回比

  • 根拠

  • 残り所要時間

  • リスク・未確認事項

  • 確認用端末で再確認すべき範囲

  • 指摘IDごとの対応状況

これは地味だが、かなり重要である。

AIの作業報告は、放っておくと都合よく省略されることがある。

だから、報告項目を固定する。

プロジェクトマネジメントでは、報告の型が重要である。
型があれば、比較できる。
抜け漏れに気づける。
次の判断ができる。


8. 新規ドキュメントを増やしすぎない判断も重要

以前は、何か新しい問題があるたびに、新規ドキュメントを追加しようとしていた。

しかし、最近は少し考え方を変えている。

新規ドキュメントを増やしすぎると、管理対象が増える。
どれが正本か分からなくなる。
AIも迷う。
人間も読むのが大変になる。

今回確認したところ、2台PC運用、制限事項、ブロッカー、Close条件、完了報告ルールなどは、既存ドキュメントにかなり反映されていた。

つまり、新しいドキュメントを追加するより、既存ルールの微修正で十分な状態になっている。

これは良い傾向である。

プロジェクト管理では、ドキュメントを作ること自体が目的ではない。

目的は、プロジェクトを進めること。
混乱を減らすこと。
判断を速くすること。
品質を上げること。

そのためには、ドキュメントも増やしすぎず、正本に集約することが大事である。


9. まだ軽微な整合課題はある

もちろん、まだ完全ではない。

細かい整合課題はある。

たとえば、ある参照ファイルが実際に存在するか確認が必要なケース。
また、以前の指標が一部残っていて、現在の方針と少し表現が揺れているケース。

こうしたものは大きな問題ではない。
しかし、AIに作業させる場合は、こういう小さな揺れが誤解の原因になる。

だから、今後は大規模な追加ではなく、既存ルールの微修正で整えていけばよい。

特に、主指標と補助指標の整理はしておきたい。

今は、初期公開への進捗率と正式公開への進捗率を主指標にしている。
以前使っていた確認版の進捗率は、必要に応じた補助指標に寄せた方がきれいである。

こうした細かい整合が、AI運用では効いてくる。


10. AI開発でもPMBOK的な考え方が効く

今回あらためて感じたのは、AI開発でもPMBOK的な考え方がかなり効くということだ。

たとえば、

  • スコープ管理

  • スケジュール管理

  • 品質管理

  • リスク管理

  • 課題管理

  • 変更管理

  • コミュニケーション管理

  • ステークホルダー管理

  • 進捗報告

  • 完了条件の定義

これらは、人間のプロジェクトだけでなく、AIを使った個人開発にもそのまま必要である。

むしろ、AIは高速で作業するため、管理の甘さがすぐに大きなズレになる。

AIに任せるだけではだめである。
AIを管理する必要がある。

その意味で、プロジェクトマネジメントの考え方は、AI活用の土台になる。


11. 現状はかなり良い形に近づいている

今の開発プロセスは、まだ完璧ではない。

しかし、かなり良い形に近づいていると思う。

開発用PCと確認用端末の役割が分かれてきた。
Surface報告があればP0/P1を優先し、なければ開発用PCは止まらず自走する。
既知ブロッカーと制限事項を台帳化した。
FixedとConfirmedを分けた。
重複指摘や無駄な再試験を防ぐルールも入ってきた。
完了報告にも進捗率、根拠、残り時間、リスクを含めるようになってきた。

これは、独力+AI活用としてはかなり実用的なプロセスになってきている。

単にAIにお願いしているだけではない。

AIを作業者として使い、PCを役割分担し、ドキュメントでルールを固定し、報告で検収する。

これは、かなりプロジェクトマネジメントそのものだと思う。


12. 今回の結論

AIを使った開発では、プロジェクトマネジメントの考え方が非常に重要である。

AIがあるから管理が不要になるのではない。
AIがあるからこそ、管理が必要になる。

役割分担。
制限事項管理。
ブロッカー管理。
残課題管理。
後回し機能の切り分け。
FixedとConfirmedの違い。
再試験範囲の限定。
完了報告の型。
進捗率と根拠。
残り所要時間。
リスクと未確認事項。

これらを整えることで、AI開発はかなり安定する。

現状、かなり反映できてきている。

新規ドキュメントを増やす段階ではなく、既存ルールを微修正しながら運用を固める段階に入っていると思う。

独力+AI活用で月商1億円を目指すには、アイデアや実装力だけでは足りない。

AIをどう管理するか。
複数端末をどう役割分担するか。
不具合をどう閉じるか。
試験結果をどう次の実装につなげるか。

そこまで含めて、プロジェクトである。

AI時代でも、結局プロジェクトマネジメントは強い。

むしろ、AI時代だからこそ、プロジェクトマネジメントがさらに重要になってきている。

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